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パッシブ新築の「気密測定」 橿原市 O様邸

2019年05月31日

こんにちは、創造工舎フランの吉田です。

今日は橿原市で新築を建てていただいたO様邸のお家の「※気密測定」を実施してまいりました。

こちらの現場は、ブログでも以前に紹介させていただいているパッシブデザインのお家です。

パッシブデザインの家

新築のお家を測定する正しいタイミングは、排水管やが電気の配線など、すべて完了した段階です。

※気密とは・・・簡単に言うと家の隙間のことです。
「C値」という数字で表します。
C値が小さければ小さいほど、隙間が少ない家ということになります。

隙間(C値)が大きければ、外気の影響を受けやすくなり、夏は暑く、冬は寒くなります。
また、隙間(C値)が大きいと、換気計画がうまくいきません。

「換気計画」をイメージしやすく例えると・・・ストローでジュースを飲もうと思った場合、ストローに穴があいていると驚くほど吸えないってご存知ですか?

これと換気計画も似ていて、換気扇から汚れた空気を外に排出しようとしても、家が隙間だらけだとうまく空気が逃げていかないのです。

では、どのくらいの気密性があれば換気計画は上手くいくのでしょうか?

最低限の数値として、C値は1.0以下であること。
それより数値が大きいと換気計画はうまくいきません。
理想のC値は0.5以下です。

C値1.0以下を確保できれば、換気計画どおりに空気は入れ替わります。
つまり、猛暑や厳寒にわざわざ窓をあけて空気の入れ替えをしなくていいんです。

(換気扇で空気の入れ替えをすれば効率的に空気の入れ替えができるということです。)

自分のお家はどのぐらいの気密性があるのか気になってきます・・・。

難しい説明はこれぐらいにしておいて、実際に気密測定の手順や機材などを紹介します。

気密測定の様子

まず「給気口」「換気扇のダクト」「設備機器の排水口(ダクト内の封水処理)」のみとなります。窓やドアなどのサッシは、閉めた状態にします。

気密測定の下準備

給気口や換気扇のダクトはテープでふさいでいきます。

気密測定器がこちら、バズーカーのような形の送風機とをしています。

気密測定器

この機械で、お家の中の1つの窓から室内の空気を外へ強力送風で排出します。
機械を設置する窓はボードなどで機械と窓開口の隙間を気密処理して計測します。

一気に建物内部の空気を屋外に排出するので、建物内部は一時的に負圧の状態になります。その後、時間とともに、いろいろな隙間から屋外の空気が入ってきて、外部と内部の気圧差は同じになります。

(なんだか人間の血圧を測るのに似ていますね・・・)

その内外部が同じ気圧になる時間などから、その建物の気密性能を評価します。

気密測定器

ところで、気密性能が高いとどんなメリットがあるのでしょうか

  1. 換気計画が上手くいくので、空気がいつもきれいになります。
  2. 隙間風がなくなり省エネになる
  3. 防湿層を隙間なく施工できるので、内部結露を起こさない。

などがあげられます。また、「気密性能」は「断熱性能」にも深く関わってきます。「断熱」についてはまた次回ご紹介したいと思います。

お家の構造と省エネについてもご相談を承っております。

お気軽に創造工舎「フラン」へご連絡ください。

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