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被災地へ

2012年04月15日


今回の表彰式には東北各地へのツアーもセットになっており、 私は「被災地応援視察」というものに参加させていただきました。た。行き先は主に気仙沼方面を視察してまいりました。

バスが山間部を抜け、沿岸部近くになってきますと一気に町の雰囲気が変わります。走る車窓からの風景は、非日常の世界が広がっていました。今朝までの観光気分は一気に吹き飛び、自分は被災地に来たのだと改めて実感させられるのでした。

瓦礫こそきれいに片付けられていましたが、 残っているのは公共建築や比較的大規模な商業施設のみ。全壊を逃れた地域でも、1階部分は浸水し破壊され、見るも無残な形となっておりました。

こちらは途中立ち寄った市街の様子です。海岸から離れた場所に大きな船が残ったままになっていました。

写真左奥の方向に海があります。船の流された距離を考えると、津波の威力を改めて思い知らされます。 このあたりの地区も大きな建物以外はほとんどが全壊し、 建物の基礎部分を残すのみとなっていました。

とりわけショックを覚えたのがこちらの写真です。材料に使っている金物や部材から、 築10年程度の比較的新しい建物と推測されます。現行の耐震基準を十分に満たすと思われるこちらの建物でも、 津波の猛威にかかるとひとたまりもなかったのでしょう。
建築に関わる身として、今後自分たちが何をしていけばいいのだろう、 そう考えさせられた場面でした。

次に私たちが向かったのは唐桑地区にある早馬神社。 こちらの神社で被災者の方への黙祷と、復興に向けたご祈祷が行われました。 比較的高台にあるこの神社の本殿は、浸水こそしたものの何とか難を逃れ、 津波の際には地域の皆様の非難場所になったそうです。
ここでは、神社の神主さんが被災時の状況や復興に向けての取組みの話しをしてくださり、 被災地の今を身近に感じてまいりました。

 

神社の眼下に見えるのは海と集落。海に面するこの地区でも、 ほとんどの家屋が壊滅的な被害を受けていました。木材やガラなどは片付けられて、一見整然としてるように見えるものの、 奥のほうには瓦礫がうず高く積まれています。

ご祈祷の品としてお札と一緒にいただいたのが、こちらのとろろ昆布です。 沿岸家屋と共に大きな被害を受けたとお聞きしたのが、漁業施設。港や船、養殖筏といった地域の方々の生活の糧となるものの大半が、 津波によって失われてしまったそうです。

しかしその状況下でも、地域の人たちが手を取り合い、また全国から駆けつけた ボランティアの方々の協力を得て、三年はかかるとも言われたわかめの収穫を、 一年で再開するとができたとお聞きしました。 (全てのわかめかどうかは、聞き逃してしまいましたのでわかりません。)
他の海産物の養殖や収穫も、同じように急ピッチで進めておられるようです。 被災地視察のまとめとして、感じたことを挙げさせていただきます。

・東北地方沿岸部の復興にはまだまだ時間がかかり、決して風化させてはいけない。
・しかしその中でも、被災された地域の方々は、元気に粘り強く復興にむけた活動を続けて おられる。
・自然の力とは抗うことのできないものだが、それと共存していく知恵を学ばなくてはな らない。

神社の近くでお話をお聞きしたおばあさんや、お土産を買った水産市場の従業員さんたちは とても元気な笑顔を見せてくれました。「被災地応援」のつもりで行ったはずが、逆に元気を頂いたような気がします。 関西に帰ってきた今も、今回見てきたことをしっかりと記憶の中に留め、 自分にできることから精一杯がんばりたいと思います。

最後になりましたが、震災で被害に遭われた皆様に改めてお見舞いを申し上げますと共に、 被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
※※追伸※※ 仙台へは伊丹空港から飛行機で1時間と少し。そんなに遠くないという印象でした。

牛タンや笹かまぼこは美味しいし、街もきれいです。 近くには世界遺産に登録された中尊寺金色堂や、松尾芭蕉で有名な松島もあります。 みなさん、次の旅行は是非東北地方に行きましょう!!

フラン真美ヶ丘店  藤村 忠司

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