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住宅省エネ化技術講習

2013年02月15日

先日フランメンバーで「住宅省エネ化技術講習」に参加してまいりました。

国や県からさまざまな支援制度が出されている昨今、その補助基準になる住宅の評価制度もどんどん進化しております。

 

「省エネ」は地球温暖化にともない、早急に必要なこととしてとらえられておりますが、私達主婦にとっても、快適と節約にとってありがたいことですので、大変興味のあるところです。

主婦雑誌などですと、効率のいい家電製品などがあがっていたり、効率をよくする家電の使い方が掲載されていますね。

もちろん、そういった省エネもすぐにできることとして重要ですが、住宅における省エネはこつこつしなくても、住宅が勝手にしてくれてる省エネで、ずっと続いてくれるものです。

今回はその中でも特に「断熱」についてくわしく伺ってまいりました。

 

住宅の断熱というのは、簡単にいいますと、住宅を丸ごと羽毛布団みたいにくるんでしまって、こたつみたいに中の暖かさを逃がさず保温し、外気による急激な温度変化を防ぐということです。

たとえば、こたつがどんなに高温設定になっていても、こたつ布団に隙間があいていては、そこから冷たい空気が入って温まりません。

クーラーバックにどんなに中に氷やドライアイスをいれても、ふたが開いていては、保冷してくれません。

住宅も同じで、隙間をなくし(気密化)、断熱材でくるみ、中の温調機器の効率をよくし、外気の影響による極端な温度差をへらすようにいたします。

外気に影響されにくくなるということは、暖房も冷房も少なくて済むのでとても経済的です。

また、お家全体をくるんでしまえば部屋間の温度差が少なくなり、現在交通事故より死亡者が多いヒートショックの心配も少なくなります。

 

今回の講習では模型もつくられていました。



こんな感じです。(左が充填断熱、右が外張り断熱)



たとえばこんなところもしっかり隙間をなくします。



 

隙間をなくすのと同時に大切なのが、湿気についてです。

よく冬場窓の結露を取るためにシールを張っておられたりしますね。

外気と接する部分で、内と外との温度差が大きいとああいう現象がおこります。

冷たいビールを入れたグラスの外側と同じです。

室内での結露を防ぐには窓を断熱すればいいのですが、詳しくはまたハッピーリフォームの勉強会で。(笑)

住宅で特に怖いのが見えないところの結露です。

外から見えないので気づきませんし、取り除くこともできません。

長い間に腐ったりしていたりすると、お家の強さも損なわれてしまいます。

また、シロアリなどの呼び水になってしまいます。

 

そこで、こんな風に室内の湿気を壁などに通さないよう防湿シートでくるみます。



外側には空気の流れを作って湿気を逃がし、健全な状態を保ちます。



模型・・当社にも欲しいです・・・。

ご説明するのに、一目でわかりますから。

 

こういった省エネについて、税制優遇や補助金などの支援策もございますので、またご興味のある方はお問い合わせくださいませ。

 

今回高田木材さんが会場だったので、木材の加工や認証システムなどを見学させていただきました。

奈良では奈良県産の木材に「奈良県産財」、奈良県産で強度や含水率(木材は乾燥が大事)、曲がりや割れ、痛みなどについて品質検査された高品質の木材に「奈良県地域認証材」のラベルをつけておられます。





こちらでは中温乾燥しています。

木の退色は少ないのですが、背割りとなります。



こちらは高温乾燥で、面白いなと思ったのが、高周波で電子レンジのように芯から乾燥するのとの複合式になっていること。

色は少し変わってしまうようですが、背割れない材ができるとのこと。



こちらは認証材の検査をしていて、まず含水率を調べ



こちらでハンマーみたいなものでたたいて強度を調べていました。



結果がパネルに表示され、



このように印字されます。

奈良県材は品質がよいものが多いそうです。



この材達は名古屋城に使われるとか・・

奈良の自慢が増えました。

 

設計部 南

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